十一月二十五日~十一月二十九日の四日間、宮城県仙台市に
センター松戸森山次長、ガンバの会の二人と自分の計四名で
復興支援に行ってきました。
初日は支援物資をトラックに積み込み、被災地の石巻沿岸の
小学校体育館に降ろす作業をしました。思ったより肉体労働で、
現地のスタッフとの気の遠くなるような流れ作業でした。
そこの体育館は震災後現地の方々が避難所として使っており、
こんなに狭い所で何カ月も生活をしていたかと思うと、
その大変さが感じられました。十月にはほとんどの方が
仮設住宅に移動されたそうです。後半二日間は食材の配送に出かけました。
石巻の女川町は津波の被害が大きかった地域で沿岸はほとんど
津波で流されてしまった場所です。
配送といっても、決まった組合員さんにお届けするわけではありません。
流されず残っている家を一軒一軒車で回り、
少しずつ食材や毛布を配布するというものです。
家が流されてしまった方は、仮設住宅への入居や義援金という
保障がありますが、山の上に住んでいる方は、家が残っているため
国からの支援が受けられないと聞きました。
このような「孤立被災者」のために効率は悪いですが、
食材お届けやお話相手として二週間に一回ほど顔を出しているそうです。
お届けに行った先で、四歳ぐらいの男の子に出会いました。
トラックが着くなり男の子が「お兄ちゃん遊ぼう!遊ぼう!」と
駆け寄ってきました。男の子はいつも一人で遊んでいるようで、
とても楽しそうに僕と遊んでいました。食材を届け終わり
次に行くために男の子に「またね」と挨拶をしたら、僕の足にしがみつき
「もっと遊んで、もっと遊んで」と、とても悲しそうな目で見るのです。
胸が痛く、涙が出そうになりました。スタッフの方がその男の子に
クリスマスケーキをプレゼントすると言うので、ぜひオモチャも
渡してあげて下さいとお願いしました。オモチャをもらった時の
男の子の笑顔が思い浮かびます。
現地の人がおっしゃっていました。ぜひ機会があれば被災地を見てほしいそうです。
少しずつ復興はしていますが、まだまだ時間はかかると思います。
同じ日本でこのような場所があるということを実際に見て知ってほしいです。
現地に行ってみて、メディアなどでは報道されておらず伝わっていないことが
たくさんあるということ、まだまだ長い支援が必要だということがわかりました。
観光で行くのも支援につながります。生活クラブとしては、
被災生産者の消費材をひとつでも多く利用することが支援となります。
まだまだ先は長いからこそ、助け合う心がとても大事だと、
この支援に行って実感しました。
(センター柏次長 紺野 貴志)