口に入るものに限らず、
自分の身の回りのモノ・コトがどんな道をたどってここまで来たんだろう…
と想像できるかどうかが、
生活の「豊かさ」にとって大切なこと。
大津ヶ丘デポー支部で企画し、
消費材の「ひとくちゼリー」を作っている
三裕製菓さんの工場見学に行ってきましたが、
まさにそんな思いを再認識しました。
「ひとくちゼリー」って、こんな消費材です。
「ぶどう」「りんご」「みかん」「レモン」。
この4種類の味があります。
どれも、味のもとになる果汁は「国産」です。
特に、国内での生産が少ないレモンの果汁を手に入れるのには、苦労したそうです。
その他の主な素材は「水あめ」「ビートグラニュー糖」など。
どちらも、生活クラブがこだわった安心な原料で、
水あめが入った一斗缶も、ビートグラニュー糖の大袋も、
他の製品と混ざらないように置かれていました。
ちなみに、この生活クラブ用の「ひとくちゼリー」を作るのは、
ほぼ毎日工場が動いている中で、
月に1、2回だそうです。
その日をまた1回、1回と増やしてもらえることができたとしたら・・・。
国産の農産物を消費し、
添加物をおさえた食品を作り出す
食の未来を考えた、良心的な生産を支援することになる。・・・
そんな意識で
もっともっと利用していきたいですね。
工場内で、いちばん興味深かった行程を紹介します。
これは、何だと思いますか?
答えは、ゼリーの型です。
といっても、「型にするための型」です。
(ちなみにこれは「ぶどう」の形です)
この、石膏でできた型を・・・
社長さんが手にすくっている「コーンスターチ」を敷きつめた・・・・
トレーに押し付けて穴を作り・・・
(この形は、「レモン」用です。)
写真のような機械で、煮溶かしたゼリーの液体を流し込みます。
その後、ゼリーが冷えて固まったところで
まわりのコーンスターチをとりはらうのです。
この製法は、私にとっては予想もしていなかったもので、びっくり!!でした。
ゼリーを形作るのに、
ふつう使う型といえば、
金型やシリコーンだと思い込んでいたのですが、
粉である「コーンスターチ」を利用するやり方があったとは。
しかし、この方法だと、
何度でもこのコーンスターチは使い回せるので、
型を大量に使用する場合には
どんな形にでも対応できるわけですし、
経済的なのだそうです。
そして、もちろんこのコーンスターチも
「遺伝子組み換えでない」ものを使っています。
製品として口に入る部分ではないけれど、
そこまできちんと気を遣っています。
その後の行程は・・・
グラニュー糖をまぶしつける。
ゼリーを3日かけて丁寧に乾燥させる。
個包装。異物が入っていないか、下から光を当ててチェック。
・・・何人もの人の手を経て、完成します。
これまで、
「おいしい!」とパクパク口に運んでいた「ひとくちゼリー」でしたが、
見学に行ってからは、
ひとつぶひとつぶがまさに「宝石」のように見えて、
工場の様子を頭に思い浮かべながら
ゆっくりゆっくりと食べるようになりました。
そして、さらにこの体験や思いを、
まだ知らないみんなに伝えられるようにしていきたいと思いました。
そう、この記事を読んでくださったあなたも。
ぜひこの「ひとくちゼリー」、
手に届くまでのストーリーを思い浮かべながら、
いつもよりも味わって、食してみてくださいね。
そして次の機会には、
またの工場見学をご一緒しましょう(^^)
(大津ヶ丘デポー支部 のりべん)