東葛ブロック

甘夏「きばる」でピール作り 大津ヶ丘デポー支部

毎年この時期になると、
生活クラブ組合員ならおなじみの「きばる」。
「がんばる」という意味の、水俣地方で作られた甘夏(みかん)です。
水俣病の被害に苦しみ、汚された海で

 

漁業を続けられなくなった方たちが、
生活の再建のために畑を耕し、生産をはじめました。
でも、そこで「農薬」を使ったら

自分たちも環境を汚す加害者になる、と
皮にワックスも塗らない、皮まで食べられる甘夏なのです。
それが収穫されて、私たちの手に届くのが、この2月3月。
そうなると、中身をおいしく食べるのはもちろん、
ピール作りの時期がきた?!とばかりに盛り上がってくるのです。

 

 

しかし、かくいう生活クラブ歴8年の私は、
過去2度ほど、チャレンジしたことがあるくらいで、
もっぱら試食会などで出される、上手な方が作られたのを
いただくばかりでした。
でも、今年はがんばろう!と、大津ヶ丘デポー支部スタッフ数人で、

大きなダンボールに入った、約5kgの「きばる」を山分け。
そして、それぞれがピールづくりに挑戦してくることに・・・。

レシピは簡単。
刻んだ皮を、水にさらして渋抜きをします。
さらに水を換え、3回ほどゆでこぼします。
皮の重さと同量のグラニュー糖を加え、ひたひたの水を入れて
ゆっくりと煮詰めていきます。


…たった、これだけなのですが、
作ったものを、スタッフ全員が持ち寄って比べてみると、
出来上がりの状態の個性豊かなこと!!
微妙な刻み具合、オレンジの色味、しっとり感…。


私も、うまくいくかしら…と作りながら、
煮詰めすぎて焦げたらやしないか、
まぜすぎてピールの原型をとどめず、

ぐちゃぐちゃになったりしないか・・と
心配しながら作業をしていたのですが、
まあこれでいいだろう、いうところで
タッパーに詰めて持っていったのです。

が、集まった数個の作品?!の中にひとつだけ、

タッパーやびんでなく、さりげなく「紙袋」に入れられたものが・・・。
そう、それはまったくべとつかず、ピールの外側に

お砂糖が結晶のように美しくまとわりついた仕上がり!

 

・・・それは、組合員歴20年以上、
ベテランスタッフKさんの「作品」でした!

Kさんは毎年ピール作りはやっていらっしゃるということ。

上手に作るコツをうかがってみると…

ピールの刻み方は、

6等分にした皮を、ななめに5mmくらいの厚さに切っていく
(薄くしすぎず、スティック状にする感じで)。
★煮詰める時、
ある程度煮詰まったら火を止め、ゴムベラで

ピールを鍋底からひっくり返しながら
水分を飛ばしつつ、温度を下げ、冷ましていく。
その後、またトロ火にかける。
これを、数回繰り返す。
★まったく水分がなくなった様子で、ピールに砂糖が

完全にねっとりとまとわりついたところで、トレーにあけ、乾かす。
だんだん乾いてくる途中で、くっつきあっているピールを離し、
まっすぐ伸ばすようにする。


以上、やってみると、
今度は上手に仕上がりました!

 

日持ちもするし、大人のおやつにもってこいです。
ぜひぜひみなさんも、お試しください!

(大津ヶ丘デポー支部 のりべん)