生活クラブニュース
2011年12月5日
生活クラブ連合会
生活クラブ虹の街
第三報:鶏卵事故についての最終報告と旭愛農の鶏卵供給の再開について
鶏卵由来と思われる食中毒事故の発生により健康を害された皆様には、深くお詫び申し上げるとともに、心よりお見舞い申し上げます。また、組合員の皆様におきましては今回の事故によりご心労とご心配をおかけし誠に申し訳ございません。事故発生以降、原因の究明と再発防止について調査および対策を講じてきました。今回の事故原因の分析とその対策が完了し、再開の準備が整いましたので、皆様にお知らせいたします。
Ⅰ.事故原因について
・ 家畜保健所、獣医の見解を総合し、飼料からの感染を主たる感染源と想定しました。また、可能性は低いものの、人からの感染、物を介在した感染、野鳥や小動物からの感染、あわせて雛の防疫体制を加えて想定される全ての原因に関して対応が重要です。
○ 飼料からの感染について
東日本大震災で鹿島港が被災し3月から4月の一時期飼料が不足し、代替品の飼料を使用せざるえない状況でした(生活クラブ連合会も、震災後の飼料規格の変更は承認しています)。2農場がこの代替の飼料を使用しており、サルモネラが検出された両養鶏所の鶏舎は、この代替飼料を使用した鶏舎とおおむね一致しています。また、遺伝子レベルの検査結果からも、2農場から検出されたサルモネラ菌の同一性が推測される、として報告されています。これらの点から、代替飼料から感染し夏場の暑い時期にストレスが発生した結果、鶏がサルモネラ菌を排菌した公算が高いと推測されます。今後、飼料会社への調査も含め、さらに検証していきます。
Ⅱ.事故原因への対策について
上記Ⅰで示した原因に対して、今まで実行してきた生産管理体制を再整理し総合的な防疫対策を【防疫対策マニュアル】としてまとめました。マニュアルは、施設設備、衛生管理、鶏舎管理、従業員の疾病対策を基本に、2008年に連合会で決定したサルモネラ対策をベースとしており、2011年10月に一部改正された家畜伝染病予防法にも対応した、高病原性鶏インフルエンザとサルモネラの総合的な防疫対策マニュアルです。
以下、マニュアルにおける対策の概要を報告します。
① サルモネラ菌の侵入防止対策
・ 関係者以外の出入り制限を強化するとともに、小動物への侵入防止策を強化します。出入り口にはネズミ返しを設置します。外来者は原則立ち入り禁止としますが、やむを得ない場合は入室表などに記載し、外来者からの感染調査に関して追跡ができるようにします。
・ 雛の導入にあたってはサルモネラ検査証明書の提出を継続します。
・ 飼料は「飼料製造に係るサルモネラ対策のガイドライン」に基づく衛生対策を実施するなど、適切な衛生管理を行なっている飼料工場から購入することを継続します。加えて飼料の入荷単位毎に検査を実施し安全性を確認するとともに、飼料の入荷ロット毎のサンプル保管を1年間行い、万が一問題が発生した場合にも迅速に追検査ができるように改善します。
② 衛生管理
・ 導入ひなのロットごとの適切な衛生管理を行い、開放鶏舎による飼育を堅持します。また、鶏のストレス低減を図り、鶏舎単位のオールイン・オールアウト方式(農場や鶏舎への鶏の出し入れを1回で行なう)での飼育を継続します。
・ 鶏舎への出入りに当たっては手指消毒を行い、入り口に外履用の踏込消毒槽を設置します。
・ 媒介動物の出入りがサルモネラの鶏舎内伝播の要因となるのでその駆除を徹底します。鶏舎、飼料タンクなどへの侵入防止策をとります。
③ 鶏舎管理、鶏舎疾病対策
・ 鶏の健康管理を第一義とし、給餌・給水・換気・照明が正常に作動するか確認し、管理日報に記載します。
・ ワクチンを接種します ※Ⅲ項目を参照してください。
・ 病気の発症が見られたときにはすばやく対応し、被害の低減と拡散を防止します。管理担当者は衛生プログラムを厳守し外部からの病原菌の侵入を防ぎます。
④ 従業員の疾病予防対策
・ 行動原則(鳥類の飼育禁止、ペットに触れたときに消毒など)の遵守を徹底します。健康管理、作業時の衛生管理に努めます。
* 上記の対策についてマニュアルをもとに11月30日に生活クラブ連合会、虹の街で現地立ち入り調査を実施し実行の確認を行ないました。
Ⅲ.サルモネラ菌に対するワクチネーションプログラムの導入について
・ 現在、生活クラブ鶏卵提携生産者でサルモネラワクチンを取り入れているのは、会田養鶏(長野県)、幾見養鶏(静岡県)の2生産者です。生活クラブ連合会は、サルモネラワクチン投与をすすめています。
・ 今回、ワクチンに関する学習会を開催し、投与の効果と安全性を生産者とともに判定しました。供給再開にあたっては管理獣医師とも相談し、使用するワクチンを決定し12月12日現在で100日齢以下の鶏にサルモネラワクチン投与を実施することで万全な体制を構築することとします。
※ サルモネラワクチンとは
菌の株をホルマリンで不活化した菌液それぞれにオイルアジュバントを加え(オイルワクチンの場合)、混合したものです。不活性処理をしているので、ワクチンからの感染性の心配はありません。100日齢以下を目安に鶏に接種します。
ワクチン投与は、すでに雛の段階でのニューキャスル病やマレック病などに対するワクチンが使用されており、ワクチン使用の際の鶏卵への安全性は、データにより実証されています。投与したワクチンそのものが鶏卵に移染することはありません。
Ⅳ.旭愛農の鶏卵供給の再開と生活クラブ虹の街の物流対策について
12月12日(月)から旭愛農全農場の鶏卵取組みを再開します。再開にあたっては以下の物流対策を実行します。
① 温湯による洗卵を実施します。
今回の鶏卵事故による組合員への聞き取り等で、生活クラブ虹の街の鶏卵規格が無洗卵であることや、配達後は、家庭で洗卵し冷蔵保管することというルールが周知徹底されていないことが判明しました。よって再開にあたり、組合員宅で行うことがルールとされている洗卵、乾燥をあらかじめ各農場で実施することとします。
○次亜塩素酸ソーダは使用しません
・ 農場の清浄化がさらに徹底できたこと、また、水道水による洗卵でも一定の細菌数減少が報告されていることなど、次亜塩素酸ソーダを使用しなくても良いとする条件が整理されました。よって、再開にあたっては、次亜塩素酸ソーダを使用せず、温湯による洗卵とします。
② 規格と配達について
・ 新しい鶏の産卵が安定していないため個人申込の12月供給分は6個パックで供給します。新しい雛の産卵が安定してきたら10個パックに切り替えます。パック容器は全てワンウェイとし回収は再開しません。
・ 洗卵によりクチクラ層がいままでより脆弱になりますので、人の手が多数介在するデポーにおけるバラ売りは行いません。
・ 班規格に関しては、現在使用している配達ケースとトレーでの7kg、5kg規格を再開します。ケースとトレーは、回収後農場で洗浄して再利用します。
・ 4月以降の実施内容や鶏卵取組み規格については、2月理事会で最終検討し決定します。決定後、ニュースなどで組合員のみなさんへお知らせします。
Ⅴ.ご家庭での卵の取扱いについて
生活クラブの卵の取扱いについて
○保存方法
冷蔵庫(10℃以下)で保存してください。配送容器から鶏卵を清潔な容器に移し、冷蔵庫保管してください。
○使用方法
生食の場合は賞味期限内に使用し、賞味期限経過後は充分加熱処理して下さい。
○賞味期限
採卵日を入れて15日間です。
*ひびや汚れのひどい卵は使用せず、クレーム品としてセンター事務局へご連絡ください。
以上
■厚労省が推奨する「家庭における卵の衛生的な取扱いについて」を参考に、家庭内での鶏卵の取り扱い方について、以下にお知らせします。
推奨されている家庭内での鶏卵の取扱い方
1. 家庭での保存
・ 持ち帰った卵は、すぐに冷蔵庫に入れましょう。持ち帰ってから、期限表示のある卵は期限表示内に消費しましょう。また、期限表示のない卵は、産卵日や包装日等を確認してできるだけ早く消費するよう心がけましょう。
・ 卵の保管は、10℃以下がめやすです。温度計を使って温度を計ると、より庫内温度の管理が正確になります。
2. 下準備
・ 卵や卵の中身を入れたボウル等の容器・器具は使用した後よく洗うようにしましょう。洗ってから、熱湯をかけると安心です。
・ 卵は料理に使う分だけ、使う直前に割って、すぐに調理しましょう。決して割ったままの状態で放置してはいけません。割卵した卵を放置すると、細菌が増殖しやすくなり、危険です。
3. 調理
・ カスタードの加熱のめやすは、金属製のスプーンでかき回した時、スプーンにカスタードの薄い膜がつくまでです。
・ ゆで卵は、沸騰水で5分間以上加熱しましょう。
・ 自家製マヨネーズは材料の卵を加熱しないで利用することから、これまでいくつかの事故例が報告されています。従って、自家製マヨネーズを作る場合は、ひび割れ卵(殻にひびのある卵)は使用せず、作ったらすぐに使い切るようにしましょう。
・ 料理を途中でやめてそのまま室温に放置すると、細菌が食品についたり、増えたりします。途中でやめるような時は、冷蔵庫に入れましょう。再び、調理をするときは、もう一度、十分加熱しましょう。
・ 十分加熱して調理する場合のめやすは、卵黄も白身もかたくなるまで加熱することです。
4. 食事
・ 卵かけご飯、すき焼き、納豆など、卵を生で食べる場合には、破卵(殻が割れている卵)やひび割れ卵(殻にひびがある卵)は使用せず、食べる直前に殻を割るようにしましょう
・ 温かく食べる料理は、常に温かく、冷やして食べる料理は、常に冷たくしておきましょう。めやすは、温かい料理は、65℃以上、冷やして食べる料理は10℃以下です。
・ 十分に加熱しない卵料理は、調理が始まってから2時間以内に食べましょう。また、加熱調理を行なった卵料理についても、なるべくはやく消費しましょう。
・ 老人、2歳児以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している人等に対しては、生卵(うずらの卵を含む。)は避け、できる限り、十分加熱した卵料理を提供してください。
5. 残った食品
・残った卵料理は、時間が経ちすぎていたら、思い切って捨てましょう。




