下総ブロック

放射能検査の現場見学報告(飯能デリバリーセンターにて)

  

みなさんご存知のとおり、生活クラブは扱う食品のほぼ全品目の放射能検査を実施しています。昨年9月に測定開始してから今年3月までの検査件数は1万6000件を超え、その測定結果は組合員に安心を届けています。

 

放射能検査がどのようになされているのか、私は5月25日に東京・八王子にある飯能DC(デリバリーセンター)へ見学に行ってきました。現在 生活クラブは戸田DCに2台、飯能DCに2台、合計4台の測定器(Nalシンチレーションカウンター)を配置しています。戸田の測定器(検出器部分が3インチのタイプ)は1検体30分測定・10時間稼動で1日計40検体を測定。飯能の測定器(検出器が2インチのタイプ)は1検体40分測定・12時間稼動で1日計36検体を測定しています(検体はすべて生産者からの無償提供)。

 

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当日は10人程の参加で、品質管理部の槌田部長から放射能測定器の仕組み等をご説明いただいたあとに検査室へ見学に行きました。検査室ではワーカーズの方がお一人で、タッパーウェアのような容器に様々な消費材を刻んだりしてぎっしり(600g以上)詰めてサンプルを作り、測定器に入れ、検査結果をパソコンで確認する…という一連の作業を限られた時間の中で手を休めることなく作業されていました。

 

 

 

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私は生活クラブのHPの放射能検査結果を時々はチェックしていましたが、野菜は用心を重ねて水をたくさん使って洗ったりゆでこぼしたりしていました。そのことを槌田さんに話すとこう言われました。

 

「野菜を茹でこぼしてばかりいるとミネラルが不足したりと栄養のかたよりが出てくることがあります。現在、放射能の数値ばかりを気にしすぎている風潮がありますね。こちら側がお金をかけて検出下限値を頑張って低くして、数値が出ると…食べてもらえない。数値を分かって食べることが大切です。この地で生活していくのならば、放射能・農薬・食品添加物、これらをひっくるめた総合的価値を見て食品を選択し、バランスを取って食事を作っていくべきではないでしょうか。」


とても胸に迫ったお話&見学会でありました。
尚、野菜は今まで通り地産地消を目指すべく、生産者の方々と協力しながら様々な方法で土壌改良しているとのことでした。この努力に感謝しつつ、総合的価値を判断して生活クラブの野菜を食べ続けていきたいですね。


佐倉西支部消費委員長 河添玲子

 

※この検査は「消費材の放射能検査」として、結果は連合会ホームページで毎日公開されています。見たことが無い方はぜひご覧ください。日が経つにつれ検出下限値が低くなってきていて、より精度の高い検査をしていることがわかります。


※検出下限…それぞれの検査で「それ以下の量の放射能は検出できない」という値を検出下限として表示しています。放射能の測定では検査機器の性能だけではなく、検体の重量や測定時間によって検出下限が決まります。