12月5日(月)、木刈デポー組合員室でせっけんの学習会が行われました。
この日はクリスマスや年末が近いということで、丸鶏の焼き方と印西水と暮らしを守る会の方にせっけんを使った大掃除の仕方を教わりました。
まず、丸鶏の下ごしらえを行いました。
手順は
①鶏は内臓を抜き取り、よく洗って水けをふき、手羽先を後ろへ回し、背中にはさみこむ。
鶏にフォークを突き刺して、全体に穴をあけておく
②容器に塩大さじ1.5、こしょう少々、にんにく2かけ、レモン汁1個分をあわせておき、鶏にすりこむ。冷蔵庫で一晩おく。
③天板に油をひき、胸を下にして鶏を乗せ、オリーブオイルをぬって190℃で20分、180℃で80分焼く。(胸を下に60分m、背を下に20分)途中で20分おきに油を塗りながら焼く。
といういたって簡単なものでした。
鶏を焼いている間に、本題のせっけんを使った大掃除にうつります。
ここでも下準備ということで、“酸素系漂白剤+粉石けん+熱湯”にレンジフードの網、鍋のこげつき、汚れた布巾や黄ばんだシャツを付け込んでおきます。(今回は、年代物の黄ばんだTシャツを使ったので、煮洗いを行いました)
※ボール等に熱湯を入れ、酸素系漂白剤を加え、次にせっけんを入れたら泡が噴き上がりますので、流しにボール等を置いて行ってください。
この間に、せっけんのお勉強。せっけんと合成洗剤の違いを教えていただきました。
せっけんに比べ合成洗剤が問題になる点をまとめると、
1.薄い濃度でも油を溶かす。
皮脂をとかすことで手荒れの原因になります。実際、手荒れに悩まされていたけれどせっけんにかえたことで手荒れが軽減したという話をよく耳にします。
2.タンパク質を破壊する。
せっけんを溶かした水溶液と合成洗剤を溶かした水溶液にタップミノーという小さな
魚を入れたところ、せっけんの水溶液の中では元気の泳いでいたのに対し、合成洗剤の水溶液に入れたタップミノーは死んでしまいました。これは、えらの細胞が破壊され、呼吸ができなくなったためです。実際の映像で見せていただき、充血したえらは衝撃的でした。
3.浸み込む力が強い。
ネズミの背中に合成洗剤の原液を塗ったところ、毛根にまでダメージを与え、この後一切塗った部分からは毛が生えてきません。また、おなかに赤ちゃんのいたネズミも実験対象となったそうですが、通常ねずみは10匹ほど一度に生むところが、おなかの中には数匹しかいなかったそうです。
4.生体内、自然界でなかなか分解されない
影響力の大きい合成洗剤は、分解されるまでの時間も長いため、さらに影響力が大きいのです。
こういった話を映像を交えながら聞くと、合成洗剤のこわさがより理解できました。
そして実践編です。先ほどつけておいたレンジフード、鍋、布巾やシャツをとりだして、洗ってみると、本当にきれいに汚れが落ちていて、つけておくだけなのにこんなに簡単にできるなら実践してみたいと思いました。他に、窓ガラスの汚れやトイレ・洗面所の陶器の汚れ、換気扇の汚れもみるみる簡単に落としていきました。実践してくださる方も、参加された方々も、簡単に汚れが落ちていく様子を見て、テンションUP!
そして、この実践を行う時の参考資料として、汚れと洗剤の対応表をいただいたので、
実際に載せます。ぜひ皆さんも参考になさってください。この表は、印西水と暮らしを守る会の方々が実践をくりかえしてまとめたもので、自信を持っておすすめできる方法だそうです。ただ、それに満足することなくさらによい方法を探って実践しているそうなので、「また新たな良い方法が見つかるかもしれない」とのこと。その時には、またお知らせできたらいいなと思います。
こうしてすっきり汚れを落とした後は、オーブンで焼いておいた丸鶏の登場です。焼き上がりは、こんがりとおいしそうな焼き色がついていて、それを見た参加者の方々が口々に「おいしそう~!」。実際、この丸鶏があれば、パーティメニューも豪華に、おうちのクリスマスメニューもグレードアップすること間違いなしでしょう。外側の皮はぱりっと焼き上がり、中のお肉はジューシー♪中にピラフをつめてもおいしいそうです。なかなか自分で丸鶏を焼くという発想がなかったのですが、こうして実際に簡単な下ごしらえで豪華な一品ができるということもあって、ぜひクリスマスに作ってみようと思いました。
丸鶏を食べたあとのお皿もせっけんで洗いました。まず、汚れたお皿をいらない布や紙でふいて、あわあわに泡立てたせっけんで洗います。ここでポイントなのは、せっけんをあわあわにすることだそうです。私もせっけんで食器を洗っているのですが、せっけんのぬるぬるが残るなぁとすすぐとき思っていましたが、それは、使い方がいけなかったのですね。あわだてて洗うと、すすいだときにすっきり、それこそ広告のようにお皿がきゅきゅっという感じできれいに洗いあがり、感激しました。
ポイントといえば、いらない布や紙で汚れたお皿をふくことも大事なことです。家庭排水が川の汚れの大きな原因の一つになっており、特に台所の排水が水を汚しているのだそうです。たった少しの汚れでも、それを流した時に魚がすめるくらいきれいにするには、何百倍、何千倍、ものによっては何万倍もの水が必要になってきます。逆に考えれば、ちょっとでも気を付ければそれだけの水をきれいなままにできるということですね。今回のお話を伺って、簡単に出来そうなので、今年の年末はぜひ実践してみたいと思います。
<当日資料> 「印西水と暮らしを守る会」より
木刈デポー支部 リーダー 稲葉