10月21日 木刈デポーまつりで生活クラブのお酢の生産者 私市(キサイチ)醸造(株)の竹山さんに来ていただき 生産者交流会を開催しました。
大正に創立され昭和35年から木桶を使った酢づくりを本格的に行っている老舗です。木桶は、使い込むほど桶の中に独特の酢酸菌が棲みつくようになるそうで、この木桶はとても大切にされています。
アルコールを酢酸菌で発酵させたものが「酢」なのですが、キサイチ醸造はその両方にこだわりがあるとのことです。まず、アルコールは、こだわりの原料で酒造メーカーが作る吟醸酒の酒粕を3年以上熟成させたものや、サトウキビを原料に使った非遺伝子組み換え対応のアルコールだそうです。そして、そのアルコールを先ほどの木桶で「ゆりかご」のように発酵・熟成させます。
こだわりのアルコールは、半世紀以上の月日を重ねた木桶に出会って 初めてそれぞれの持ち味を発揮し、他では出せない味を生み出してくれます。しかし木桶だけで作られたお酢は昔の味と香りで個性が強すぎ、現代の味覚には合わないそうです。そこで生活クラブのお酢は 発酵プラントで作られたお酢と木桶で作られたお酢のブレンドで 酸度は低いのですが現代の味覚に合ったお酢となるように作られています。
お酢の使い分けを教えていただきました。
Sマーク食酢・・オールマイティ
火を通す料理
お漬物、らっきょう
純米酢・・・・・日本料理
火を通さない料理
りんご酢・・・・洋風の料理
ドレッシング
黒酢・・・・・・酢豚
鶏肉のサッパリ煮
竹山さんのお話の中で
・今年は節電の影響で時間のかけ方がいつもと違いお酢の色が違うことがあるが、
味、質は変わらない。
・古い酢は殺菌に使える。1%あれば大腸菌は死ぬ。
・カシスとぶどう酢は大人気。
・お酢は肉を軟らかくする作用はあるが、お酢を飲んでも体は柔らかくならない(残念!)
・お酢も時代と共に変化し、将来は野菜からお酢を作るようになる。
・江戸時代のお寿司は赤酢を使っていてシャリの色は白ではなかった。
など 雑学も学びました。
とても高価だそうですが、江戸時代の赤酢のお寿司を食べてみたくなりませんか?日本の世界に誇れる食文化のお寿司を作るお酢を大事にしていきたいと心から思います。
木桶での酢づくりは 手が掛かり 時間がかかり 費用もかかります。
それでもこだわりを持ってつくり続けられている「私市のお酢」を私たちは使うことで
応援していきましょう。
印西支部消費委員長 島田有利子