9月28日(水)志津コミュニティセンターにて開催された、「『ぶんぶん通信no.3』の上映と放射能学習会」に参加しました。「ぶんぶん通信」とは、山口県祝島住民の原子力発電所建設反対運動と、スウェーデンでの脱原発をめざす地域住民たちを描いた映画『ミツバチの羽音と地球の回転』のメイキング映像をもとにつくられたDVD(3枚構成)です。当日は前半に生活クラブの放射能への対応についての話を聞き、後半「ぶんぶん通信」のno.3を見て、最後に参加者全員で意見交換をしました。参加者は23名、皆さん積極的に発言をしていて、関心の高さが伺えました。
「ぶんぶん通信」を通して初めて知ったことは、中国電力の「山口県上関原発計画」に対して、祝島の島民の方々が、28年もの間 反対の声を上げ続け、戦い続けているという現実です。文字通り体をはって海を守ろうとしている姿に、私は胸が痛くなりました。私はなぜ、今まで知らなかったのでしょうか?テレビのニュースも見ますし、もし、たくさん取り上げられていたら、きっと少しは知っていると思うのです。祝島の方々は中国電力というよりも、原発推進の国つまりは、社会と戦っているのだと思いました。「ぶんぶん通信」を見る事により、大きな勢力に対抗することがどれだけ大変なことか、画面からひしひしと伝わってきました。
「第1次産業だけでは過疎化がすすむ」、「原発が建てば町の未来が開ける」といった発言を繰り返す中国電力の職員。当時(2009年)は原発の安全神話を信じていたのでしょう。一度原発が壊れたら、町の未来はどうなるのでしょうか、今でもこの発言を繰り返すのでしょうか、中電職員に尋ねてみたいです。
3月11日の震災と原発事故がおきたことで、今まであたりまえに使っていた電気が、あたりまえでなくなりました。そして「原発は怖い」と漠然と思っていたことは現実となり、避難を余儀なくされた福島の方々には申し訳ない思いでいっぱいです。一人ひとりが真剣に考えなくてはならない問題を、人任せにしたため、とんでもないことになってしまった日本。責任は「東京電力」だけにあるのではなく、私達一人ひとりにもあると思います。
一度放射能で汚れてしまった環境は、もう3月11日以前の状態には戻らないでしょうし、否応なしにこの放射能汚染と付き合いながら生きていくしかないわけです。そして家族のことを考えると、やはり食べ物のことが一番気になります。
前半説明があった生活クラブの放射能対応については、独自の放射能測定器を購入し、9月からほぼすべての取扱い品目(1週間あたり約600品目)を対象とする放射能検査を実施し、国の暫定基準値を超えるものがないかを確認、その結果をHPなどで公開しているというものでした。「食べるか、食べないか」を自分で判断するには客観的な情報が必要であり、生活クラブはその情報を公開していくと説明がありました。自分で判断するには知識が必要です。わからないことが多い放射能について、今後も学んでいくことを心がけようと思いました。
佐倉東支部 野坂