下総ブロック

<印西支部>株式会社オルター・トレード・ジャパン 生産者交流会

  

 520() 木刈デポー「春のデポーフェア」で、株式会社オルター・トレード・ジャパンとの生産者交流会を開催しました。 

 交流会では、日本人の大好きな「エビとバナナ」が市販で売られている物とどう違うのか、生活クラブのエビとバナナを食べることはどういうことなのかを、株式会社オルター・トレード・ジャパンの萩沼さんに詳しくお話して頂きました。

 

 意外と知らないことが多い?! まず、バナナについて、学習しました。

・原産国マレーシア

・バナナは草である

1年で実る

・脇芽を使って増やす

1本の草で150本のバナナが実る

 

 バナナは普通、プランテーション(熱帯・亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、先住民などの安価な労働力を使って単一作物を大量に栽培する大規模な農園のことで、労働力の人権問題、環境破壊が問題とされることが多い)栽培で、週に一度くらいのペースで農薬の空中散布が行われています。

しかし、生活クラブのバナナ「バランゴンバナナ」は、フィリピンのネグロス島を中心に無農薬栽培で育てられています。バランゴンバナナは公正な価格で買い取られることにより、現在約3000人の、フィリピンの生産者に安定した収入をもたらしています。それにより、生活水準の向上、子どもたちの教育の充実、バナナ以外の作物の多様化など、暮らしの中にささやかなゆとりを持つことができるようになりました。

安全でおいしいバランゴンバナナを私たち組合員が味わうことができる一方で、フィリピンの生産者たちの自立を応援し、ネグロス島の自然を守り、共に生きる地球社会を創造しています。

 

 エコシュリンプは、インドネシアで養殖されている、ブラックタイガー海老です。養殖というと、狭い人工池で、人工的に餌を与えるイメージがありますが、エコシュリンプの養殖池では、人工飼料を与えることはなく、池の土壌を耕すことで発生する水草やプランクトンを餌にして、自然の力で養殖されています。一平方メートルに56尾と、エビは広いスペースで伸び伸びと育ちます。養殖池に抗生物質や抗菌剤は一切投与しません。収穫は新鮮な水に向かって泳ぐエビの習性と、満月と新月のころに川から池に入る潮の干満を利用して行われます。

 エコシュリンプは、主に約300年前からミルクフィッシュと呼ばれる白身魚を養殖してきた歴史のある池の中で、川魚、カニ、ミミズなどと共に成長します。エコシュリンプのエコは、Ecology(生態系)の一部という意味なのです。そして、衛生管理の徹底した自社工場で保水剤や黒変防止剤などを一切使用せず、加工されます。凍結は産地で行う一度のみ。私たちの手元に届くまで、一度も解凍されません。

 市販のエビを茹でて食べ比べをしましたが、エコシュリンプは新鮮なエビ本来の甘みと、ぷりぷりの触感を楽しむことができ、違いを皆で確認できました。

 

南の生産者と日本の消費者を、「顔の見える関係」でつなぐ、株式会社オルター・トレード・ジャパンの「バランゴンバナナ」と「エコシュリンプ」は、南と北、人と人との新しい関係を作り出し、活動の輪をどんどん広げています。食べ続けていくことで、私たち組合員もその輪に加わりましょう。

 

印西支部消費委員長  島田有利子