4月18日(月)志津コミュニティセンターでGMナタネ学習会を開催しました。
みなさんは、市販で売られているいわゆる「キャノーラ油」というものは、遺伝子組換のナタネを原料として、作られているということをご存知でしょうか?
キャノーラ油の原料は、海外から輸入され、その多くが遺伝子組み換えのナタネです。日本では、まだ、遺伝子を組み換えた植物や動物の商業的な生産は行われていません。でも、遺伝子を人の手で組み換えられた自然界には存在しない植物は、すでに食品の原料として輸入され、私たちの食卓にのぼっているのです。
そのキャノーラ油の原料であるナタネが、運搬途中で道路にこぼれおち、花を咲かせ、知らないうちに広まってしまっては取り返しがつかないと、生活クラブでは、2005年から身近な所に生えているナタネが、遺伝子組み換えのナタネでは無いかということを調査しています。
この日は下総ブロックの各地から、ナタネを持ち寄り、簡単なキットで検査を行いながら、遺伝子組換とはどういうものなのか、なぜ生活クラブは、遺伝子組み換えに「NO」の意志を示し、原料や飼料として取り扱わないようにしているのかというお話をしました。
この日は、各支部から17名の参加があり、各地で採取してきた9本のナタネを、キットを使って調べました。結果はどれも陰性で、遺伝子組換ではありませんでした。輸入港である千葉みなとの幹線道路沿いには、遺伝子組換ナタネが、花を咲かせている事が調査の結果わかっていて抜き取りも行われていますが、そこから数10キロ離れたここ下総ブロックには、まだ遺伝子組換ナタネは広がっていないことがわかり、安心しました。
遺伝子組み換え植物を原料とした食べ物の安全性は確かめられていません。それを食べたマウスなどに悪い結果が出ているとある研究者が発表しても、販売している会社や政府はそれを確かめる同じ実験はしません。それはなぜなのでしょうか。それゆえ、生活クラブでは、未来を見つめ、環境の事を考え、安全性に疑問のあるものは使用しないという理念のもとに、遺伝子組換のものを消費材にできるだけ取り入れないように対策を行っています。
私たちにできることは、調査に参加し結果をまとめみんなに伝えることでもありますが、その活動の担い手をつないでいくことも大切です。そして、遺伝子組換のナタネを原料としていない生活クラブのナタネ油を利用することが、私達にできることです。生活クラブのナタネ油をまだ食べたことのない方は、家族の健康や未来の事を思って利用してみましょう。これがはじめの一歩です。遺伝子組換ナタネの油を使わないということは、作らないということにつながります。みんなの理解と協力があってこそ環境は守られます。みなさん、ぜひ遺伝子組換というものに関心をもって一歩を踏み出しましょう。
GM担当理事 山本百合