千葉消費委員会
2 月13 日いなげビレッジ虹と風 地域活動スペース虹にて、雄武消費地交流会を開催しました。
雄武には漁業と酪農の両方があり、盛んです。2008 年に雄武と生活クラブの提携懇談会「雄武提携懇談会」を設置し、生活クラブの組合員が雄武を訪問する産地交流や雄武の生産者を首都圏の生活クラブに迎える消費地交流で関係の強化を進めています。
進行役の千葉消費委員の船水香理事は、「昨年の秋の統一行動品目では雄武産秋鮭切身の製法を知り、おいしさのひみつがわかりました。春から、消費材のある食卓づくりキャンペーンを展開します。秋には牛肉などの肉類も予定しているので消費材を知り語り伝えていきたい」と抱負を述べました。
生活クラブ虹の街の木村庸子副理事長は、「今朝も雄武の塩鮭を食べてきました。雄武はどこにあるのか等私たちは産地や生産者をわかって食べたいと思います。今日は雄武と生活クラブ千葉と協同組合同士を分かり合う行動の第一歩です。多くを知って、食卓で話ができるように。家族で食べる“ing”行動にしていきたい。」
雄武漁業協同組合副組合長の横内敏男さんは漁師歴40 年。「漁をすることだけに一生懸命でしたが、孫から『おじいちゃん魚おいしかった』と言われて初めて、おいしい魚を獲っていることに気がつきました。皆さんにおいしくて、より良いものを届けたいと思います。」
雄武漁業協同組合の概要について、流通加工部課長の佐藤仁泰さんは、「設立は昭和38 年。現在、正組合員110 名、漁船数398 隻。主な主産物は鮭(いくら)、ほたて、毛ガニ。ほたては、春頃に貝の種を採取し1cm くらいに成長した稚貝を選別し、籠に入れ替え沖の育成施設で育てます。翌年5月に3~5cm くらいに成長した貝をほたて漁場に放流します。放流する育成施設は4区画に分かれていて、順番に放流していくことで安定した漁獲が可能になります。1 年貝を放流してから4年目に漁獲します。」
北海道漁業協同組合連合会(北海道漁連)東京支店の石川雄太さんは、「魚を獲る漁業者を組合員とし漁業協同組合をつくり、全北海道の漁業協同組合が出資して昭和24 年に組織された、指導・経済事業を担う協同組合連合会が北海道漁連です。雄武漁協は、資源管理型漁業として「獲りすぎない、みんなで分ける、守り育てる」を念頭に、漁獲の量・時期・大きさの制限、漁業権の管理、稚貝や稚魚・魚場の維持整備、川が豊かになれば海も豊かになるということで平成8年から植樹運動に取り組んでいます。」
農業生産法人(有)おうむアグリファーム 取締役場長の牛嶋竹弘さんは、「うちでは主にアンガス種を自然交配で育てています。粗飼料はほぼ自給が可能で、不足分は町内で確保できます。さらに、飼料用とうもろこしも輸入する団体が多いなか、作付し購入飼料の削減に取り組んでいます。」
北海道チクレン農業協同組合連合会 業務部畜産販売課課長の竹田伸さんは、「北海道チクレンの肉牛生産者は北海道内に17 の生産者がいます。肉牛出荷頭数は2011 年度12,103 頭。経産牛出荷も行っています。健康な牛づくりをすすめ、NON-GM・PHFの飼料、抗生物質やホルモン剤の不使用など肥育にこだわり安心して食べられる牛肉を供給しています。放射能の自主検査は、オートガンマカウンターで全頭検査した肉を供給しています。一方では牛の雄雌の産み分けが年々普及し、乳牛にならない雄が減る傾向にあります。1頭の平均出産数は2.5 ~ 2.7 頭で、その内1頭は牧場に残すための雌を出産させているため乳用種の雄が減る傾向にあります。」
昼には、雄武漁協女性部の皆さんが朝早くから交流会の食事の準備をしてくださったかにご飯、鮭の三平汁、ほたてのキウイドレッシングかけと組合員が調理したローストビーフを食べながら直接生産者にお話しを聞くことができ、なごやかな交流の場となりました。