上総ブロック

みどりのたより号外 米沢製油(株)交流会報告

 

ちょっと、遅くなりましたが、報告します!

去る8月22日(水)、緑支部の土気公民館に、なたね油の生産者である【米澤製油(株)】から、お二人の方をお招きし、お話を伺いました。おなじみの消費材ですが、手元に届くまでの過程を詳細に知ることで、ますます親しみが湧きました。

① なたね油≠サラダ油

ナタネから菜種油を生成する過程で、薬剤を一切使いません。まさに純粋そのもの。

サラダ油の主成分となる大豆油やこめ油・パーム油は、そもそもノルマルヘキサンなどの石油由来の薬品を使わないと油が抽出できなかったり、油を最後まで絞りきることができません。抽出・脱ガム・脱酸・脱色などの工程に、あらゆる薬品を使っているのが普通です。そのようにして、価格の安さを実現しています。

② 米澤製油のなたね油の製造過程はシンプル

ナタネを絞っただけの原油(一番搾り)から、むねやけの原因になる“ガム”を水と混ぜることで除きます。他の不純物は、お湯とまぜて遠心分離して除きます(湯洗い洗浄方法)。

一番搾りは香りが強く、独特の濃厚さがあります。オリーヴオイルのような使い方には向きますが、揚げ物など加熱したり量が多い場合には、むねやけを引き起こしたりします。

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薬品で一瞬にして抽出された油                    

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 会場でナタネを絞り抽出した油(一番絞り)  

 

③ どこまでも「ひとの手」で

なんと、一缶一缶、担当の方が出来上がったなたね油を詰めています。

大手メーカーのように薬品を使って油分を出し切らないので、絞りかすも栄養満点(8~10%の油が残る)。絞りかすは、生活クラブのわたらい茶や沃土会(埼玉のコア産地)の肥料になっています。

 

確かに美味しいはず!でもなぜこんなに面倒で歩留りの悪い方法にこだわるのですか?

⇒カネミ油症事件の反省から

1968年、米ぬか油に、抽出に使っていたPCBが混入。加熱調理することで環境ホルモンに変性して起こされた中毒症状。現在も被害が続き、最近も被害者の子どものへその緒から、高濃度のダイオキシンが検出。孫の代まで被害が及ぶとも言われるほどの食品公害事件。

遺伝子組換えナタネを、世界に

遺伝子組み合え食品の安全性は確認できていません。ですから、非遺伝子組換えのナタネを、日本から、また、西オーストラリアの生産者から世界に広めて行きたい!というロマンがあります。原料確保は難しいのですが、青森県横浜町・北海道江部乙・遊佐・ちばあさひ、西オーストラリアの農家集団ナラカイン社・州の農協であるCBHから確保しています。

 

1時間半、たっぷりナタネのお話

「話せば長い話」をたっぷり伺いました!(^^)!聴けば聴くほど、このなたね油の凄さが分かってきます。購入できること有り難さを感じずにはいられません。

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昼食は天ぷらで

コア産地の野菜とエコシュリンプ、真塩と組合員手作りの八方ダシから作る天つゆ。遊佐のお米。シンプルだけど、大満足の昼食でした。皆さんも、どうぞお試しください。油の美味しさは、格別です!

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